紙飛行機が届けた詩
「いよいよだ。ワクワクするよ」
友愛は高まる気持ちを抑え切れず、そわそわと会場内を見回す。
「落ち着け、友愛」
雅は相変わらず冷静さを保っている。
「すごい人いっぱいだね。モデル目当てかな?」
「そういう人もいるだろうね」
「うちは服見る!」
「来年は友愛の作った服が見られるのかねぇ」
「絶対見せてあげるから」
かなり強気だ。
「実技は良いかもしれないけど、学力は平気なのかな?」
雅がからかう。
「だ、大丈夫だし」
突然、会場が暗くなった。
ステージ上にスポットライトが当たる。
「さぁ!お待ちかね、舞咲コレクションの幕開けだ!楽しんで行けよ!」
司会が袖に掃けた瞬間…
-パァ
ステージがカラフルなライトで彩られ、モデルが次々登場する。
会場内は歓声で溢れた。