紙飛行機が届けた詩
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ワァァァー!
「次がラストソング!三日前に上がったばっかの曲を、ここで初披露しまっす!
作詞・作曲を手掛ける我等が自慢、帝。今回の曲の紹介をお願い」
相変わらず恥ずかしいMCしやがって…
「えっと…
この曲は、悩みを抱える10代の目線で書いた詩なんで、共感できる人もいるかもしれません。
もがいて、あがいて、でもどうしようもできなくて、もどかしい感情を…
って長々説明するより聴いて下さい」
マイクを持つ手を下ろす。
「帝、説明とか得意じゃないもんねぇ」
大和がおれの肩を軽く叩く。
「まぁ、聴けばわかるのは本当だし」
龍は緩く微笑む。
「もうっ!面倒くさがりねっ」
虎牙がおれの背中を思い切り叩く。
「いやいや、何キャラですか」
龍が片手を上げ、ツッコミを入れる。
「聴いて下さい。
-紙飛行機」
そんな会話を受け流し、おれはタイトルコールをした。
~♪
おれ達は前を見据える。
輝くライトが、ステージに立つおれ達の存在をよりいっそう強くした。