LASTLOVE
両肩をガッチリと捕まれ砂浜に押し倒された。

「ちょっと!!」

「夢…!」

「離してよ!!」

あたしは、砂を掴みバッと春に投げつけた。

「うわっ!!」

「あんた、最低だよ。無理矢理こんなことして!」

春は目を擦りながら言った。

「さっきのルール覚えてる?」

「ん?」

「物々交換は、肉体関係を結ぶこと。」

あたしは、一目散にその場を飛び出した。

春の様子は明らかにおかしい。いつもは、もっと明るいのに。

きっとこの状況が悪いんだ。
あたしはそう思いながら、政樹の名前を呼びながら浜辺を走った。
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