LASTLOVE
そんな、あたしの感情を読み取ったのか、春がニヤニヤしながら言ってきた。

「相変わらず夢は怖がりだな。」

からかってくる春に苛立ちを覚える。

「そうじゃない。」

ついムキになって返事してしまった。

「夢とグアムで再会するなんてビックリだよ。ここまでの記憶は?」

「政樹と昨日ホテルにいたまでしかない。春は?」

「俺は奈緒と、BBQのショーを見てたまで。」

「あたし、グアムには懸賞が当たってきたの。」

「えっ?俺も。」

「まじ?」

「うん…。」

「なぁ…夢…。」

春がいきなり、手を繋ごうと手を触れてきた。
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