蒼い月の雫
「姫?」


姫と呼ばれたその少女は狗音の目の前まで歩み寄り言った.


「やっと見つけたよ!報告が来たよって言おうとしたらいなくなってるんだもん」


姫はチラリと狼の方を見た.


「この人がお兄ちゃんの?女の子じゃない.大丈夫なの?」


「煩いな・・・起きるだろ?」


そう言った途端に狼は目を覚ました.

「え・・・あれ?アタシ・・・え?」

狼は姫を見て硬直してしまった.


「ごめんなさい!紹介が遅れました!アタシ,狗音お兄ちゃんの妹の澄杜 姫(すみもり ひめ)です!よろしくね!」

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