溺愛ドロップス
それにオッケーの返事を返したあたしもあたしだけど。てか、ほんとにエッチすることになったらどうしよう!?
初めては将来を誓える本気で好きな人と。
それはあたしの中で何よりも譲れない絶対的なルール。
今まで付き合ってきた相手がいくら好きでも、身体だけはそういう雰囲気になったって守ってきた。
それなのに、ただカッコいいだけで見ず知らずの今日会った初対面の人とエッチしなくちゃいけないなんてやだ!死んでもお断りだ。
だけどそんなこと言ったって、約束みたいなことを今しがた、ほんの数秒前にしちゃったわけで。
こんなことになるんなら、最初から処女だって言えばよかったよぉ(泣)
泣いたって、悩んだって、もうそれも今更。
最終的に出した答えは"どうにかなる"。
その時がきたら隙を狙ってとんずらしたらいいんだ。…うん。その時がこないことを祈るけれど!
「つーか、1年だよな?」
自分の発言に後悔して、うっすらと涙の膜を貼った瞳にこてん、と首を傾げた男の子が映る。
少し、気まずさを持ったあたしは瞳を逸らしながら『そう、です…。』小さく答えた。