好き?キライ?…どっち?
ホテルの部屋へ誘われないかという、私の変な妄想は終わり、私達はホテルを出た


月が出ていて外は明るい


「月が綺麗だね」


「今、私も言おうと思ってた」


優しい月明かりの照らす道を日向さんと二人で歩く


私の手には花束


最高の演出に1人で酔いしれる


そんなロマンチックなひとときはすぐに過ぎ去り、お別れの場所に着いてしまった


「今日は…ご馳走さまでした」


「いや…食事に付き合ってくれてありがとう。映画、楽しみにしとくから」


「うん!」


「じゃ、姫、気をつけて」


日向さんに見送ってもらうのが、当たり前になっていた





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