好き?キライ?…どっち?
───────……

エレベーターの方から何やら話し声が聞こえた


ふと顔を上げると日向さんと綺麗な女性が歩いてくる


それも肩に手を回し、いかにも親しそうにして…


私はその場に立ち上がり、震える体を何とか保っていた


「日向さん…」


声にならない程、小さな声で日向さんを呼ぶ


日向さんは女性との話に夢中なのか私を見ないまま、ドアに近付いてきた


そして、フッと私を見る


「日向…さん…」


「昴?誰?」


「ん?さぁ?知らねぇよ…」


日向さんはそう言って私の目の前で、わざと見せつけるように綺麗な女性にキスをした





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