好き?キライ?…どっち?
───────……

俺はさっきのメモ書きをポケットに入れて歩き出した


今までは肩を落とし、姫に会えない虚しさから消えてしまいそうだった俺


それなのに、このメモ書きのおかげでもしかしたら姫に会えるかもしれないという、少しの希望を持てるようになった


なんとなく気分が良く、俺は歩きながら空を見上げた


ビルの明かりと車のライトが眩しくて星も見えない空


この全ての光が消えたら、物凄く綺麗な星空なんだろうな…


いくらたくさんの星でも、人工的に作られた電気の光に遮られて見えなくなってしまう


今の俺に必要なものは、この人工的な光による遮りのない星


たくさんの星の中にある、ひっそりと瞬くたった1つの星


この街にいるたくさんの女性の中に、俺の探している姫がいるハズなんだ





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