好き?キライ?…どっち?
誰が見ても嫌がってるのに手首を放さないこの男


どうしよう…


その時、私の救世主が現れた


「姫!」


私をそう呼び掴まれた手首を解放


「あっ!君、悪いけど、姫は俺んだから」


そのまま私の手を引き、歩き出す


ワケがわからないまま歩いて、着いたところは喫茶店


「あ、あの…」


「ケーキセット、付き合って」


そう言って微笑んだ男性


ジーパンにシャツ…


気取っていない喋り方


そして優しい声


「ハ、ハイ」


私が男の誘いに乗ったのはこれが初めてだった





───────……

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