純恋



「‥紗瑛を紗瑛を助けてください!
紗瑛を助ることができるのは
お母さんだけなんです!!」


貴仁は土下座をした。



貴仁は大量の涙を流していた。


そこら辺のヤンキーみたいな人が
目は真っ赤に腫れ髪はボサボサで
美乃梨に向かって土下座をする。



―‥あの子は愛されてる。



紗瑛が羨ましい。


美乃梨はそう思った。



「―‥っ

分かったわ。
‥名前なんていうの?」


「た、貴仁です。」


「貴仁くんね‥
紗瑛を幸せにしてあげて。」


美乃梨は泣きながらも優しく微笑み
車を飛ばして病院へ向かった。



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