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お袋………

お袋………

お袋ぉぉぉ………






嗚咽を漏らさずに、
静かに泣いた。


誰もいないとわかっていても、泣くことは俺にとっては恥ずかしい行為だ。




音を立てずに…
静かに…

涙を流した。









最後のページをめくる。


――何なんだ…!?




4人揃った家族写真。

お袋も兄貴も俺も笑顔で写っている。

しかし、親父は分からない。


親父の顔だけ汚くちぎられているからだ。




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