先輩と私
『おばさんこんにちは健ちゃんの記憶は?』


『徐々には、戻ってるみたいだけど見ているだけで辛いわ』


私があの日誘わなかったらという


罪悪感が胸を襲った。


『気にする事ないのよ…誰のせいでもないんだから』


そう言うとおばさんは、深く私を抱きしめてくれた。


その時、肩の荷がおりた気がして


溜まっていた思いが涙と一緒に溢れ出た。

健ちゃんとの思い出は、数えられない程あるけど
私は、早く記憶が戻ってほしい…


私は、健ちゃんの事が好きになっていた。


< 25 / 29 >

この作品をシェア

pagetop