ショートケーキ



「斎藤さん、ストラップ集めてるんですか?」

ほら、食いついてきた。

「べつに。」


それでも私は冷たく接していた。なのに、なのになのに!!!!!


「恭子ちゃんさっきまであと3種類足りない―とか言ってたじゃねぇっけか?」


それをぶち壊しにするおじさん。あのニヤニヤ顔は確信犯であって、そこがまたムカつく。


十分おじさんに睨みを効かせた後、今度は神崎って人を睨みつけながら


「どうせ似合わないって思ってるんでしょ?ハッキリそういえばいいじゃない。…そんなに私を見て言われても気分悪い。口で言われた方がまだマシ。」


信じれるのは自分だけなんだから。どうせコイツも心の中じゃ私の悪口いいほうだいなんだから。

「え、俺そんなかんぢだって思ってたんすけど。違かったですか?ん―なんか……オモチャとか大事にしそうなかんぢ?」

「はぁ?」


不意打ち、反射的に出た『はぁ?』はまさにその言葉どおりで、なんていうか、どう返答していいか分からなかった。


いつもだったら『キモい。』とか『ガラじゃない。』とか、そんな事しか言われない。でも『そんなかんぢだと思った』って……


「一つ発見です。斎藤さんの可愛いとこ。これ俺だけの秘密って事で。」

そう言って私の頭を撫でてくる神崎。私はただその出来事を他人ごとのように見てるしかなかった。


「びっくりした?俺、単刀直入に言うけど斉藤さんの事恋愛として好きだから。」


「―――は?」



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