ショートケーキ



あ、そういえば玄関の鍵閉めたっけ?


この前鍵をかけ忘れて友人に怒られたばっかだったしな――。


そう思った私は玄関へと足を運ぶ。


鍵は予想通り掛かってなくて、手を近づける。


『ドンッ!』


同時に外からドアを叩く音が鳴り響いた。

その音に驚いた私はとっさにドアから手を遠ざけてしまった。


何かドアにぶつかったのかな――?


恐る恐るドアに手を掛け開ける。


その瞬間懐かしい匂いとともに体が包まれる。



見なくても分かる、いや分かってしまう。

私の大好きな匂い、大好きな人。


「どうして―――」


「誕生日おめでとうっていいたくて。あと―――――結婚してくださいって事を、ね。」



キス、kiss、きす、


やっぱりあなたを忘れられない。










*lastkiss*

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