ショートケーキ
―――まただ


私は机を見る

最近私の机には落書きが書かれていて普通なら消せばいいって思うんだけどその落書きは絵とかじゃなくて

「こんにちは。」

っていう言葉だった

無視してその次の日ふと机を見てみると


「無視は悲しいな。由実奈ちゃん。」


って書いてあって

その言葉にカチンときた私は


「あなた誰ですか。人の机に落書きしないでください。そして名前を書かないでください。」


こう書いてやった

また次の日机を見て見れば、


「お、返してくれたんだ。俺の名前は木崎飛鳥って言うんだな―。暇だから書いちゃうんだよ。

お前の綺麗なんだな。ナイスバディなだけあるね。」


そう返ってきて最後の言葉に引っかかった

『木崎飛鳥』はこの学校では恐れられてる人でまぁ簡単に言えば不良だ
でもなんでこの人が私の机に?

私の事を綺麗?どこを見てるんだこの人は、――

「キモい。」


そう一言書いて私は授業に取りかかる

そして次の日、机を見てみるとそこには「言葉」の落書きが無かった

これで落書きがなくなる――って精々した自分

でも心の隅ではモヤモヤとしてる感情があってそのモヤモヤに戸惑ってる自分もいて

授業なのにゴチャゴチャ考えてしまう

自分から、書いてみようかな――そう思って手に持っているシャーペンを机に近づける


「頼も―!」


そしたら急に聞こえてくる声

授業中なのになんなの―?

そう思っても声のする方へ向く


「木崎!お前授業中だぞ。」


――――木崎?

そう呼ばれる人物へと目を向ける。あっちも私を見ているような気がして
先生の怒ってる声なんか聞こえなかった

周りの人なんか目に入って来なかった

目の前の、目の前に立っている木崎飛鳥だけが私の目に入っていてどんどん近づいてくる姿だけが目に映っていて心がドキドキした


「――ちょっと由実奈借りてく。」


「――はっ?」


先生達が驚いてる中で私の手を引いて歩き出す

その姿にドキドキしてときめく私

さぁこれからどんな展開が待ってるだろう―――




*言葉の落書き*

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