ショートケーキ
SとM
今までこんな私じゃなかったのに
私が主導権を握る役だったのに
この人の前では主導権が掴めない
「ほら、キスしたいでしょ?」
「はっ!?」
「美紀からしてよ。」
突然何を言い出すかと思えばキスしろなんていいだした私の彼氏――雄馬
「い、嫌。出来ないわよ。」
「しないとお仕置きあるよ?」
雄馬の一言で顔を真っ赤にさせる私は
「ふん!出来るもんならやってみなさいよ!」
元Sというプライドが邪魔してこんなことを言ってしまう
「ふーん。いいんだ。じゃぁ遠慮なく、お仕置きしてアゲル。」
そう言ったとたん私の首筋に顔を埋め込んできて
「ちょっ雄馬!やめてよ!」
こんな私の声なんて無視
「――美紀いい匂いする。」
そう言って匂いを嗅ぐ雄馬。私はスゴく恥ずかしくて
「――――やぁっ」
こんな声も出てしまう
「じゃぁキスして?」
雄馬は手を止めて今度は私の顔に顔を近づけてくる
「――ふぁ、」
雄馬の息が唇に掛かる
雄馬は唇意外の場所を細々とキスを落としていって
それがどんどん激しくなってくる
「―――んっ、き、きす、するっ。だから―――」
「じゃぁキス、ね?」
雄馬にまた負けてしまった私
Sな雄馬とMな私
意外とMもいいかも―――なんて
(もっと深く出来ないの?)
(すいませんね!)
(まぁ可愛かったから許す)
(―――――っ)
*SとM*