小さな小さな俺様王子様
「大丈夫かい?」


頭を抱えた俺を見て心配そうに桜の木は言ってきた。


「ああ。思い出せねえんだ…」

「そうか。無理に思い出させようとして悪かったね。」


「いや…」


「ゆっくり思い出せば良いさ。」


「ありがとう。」


この桜の木といるととても懐かしくて落ち着いた。


(懐かしい?)


何故懐かしいのか首を傾げていると桜の木がフワッと花弁を降らせた。
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