小さな小さな俺様王子様
「月は出てるじゃねえか。」


「馬鹿。月の形だ。」


ケルピーはそう言って、月を見上げた。


「形?」


私がそう聞くとケルピーは頷いた。


「昨日は満月だったけど今日は満月じゃないだろ?」


確かに今日の月は少し欠けていた。
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