小さな小さな俺様王子様
「ああ。」


「良かった。」


クレアはそう言ってニコッと笑った。


胸がドキッとなり鼓動が速くなった。


(何なんだよ。これ。)


俺は胸元をギュッと握った。


「ねえ、輝。あなた昔私に会ったことある?」


「は?」


「あなた、寝ている時『クレちゃん。』て言ったのよ。


「俺は、記憶が無いんだからわからねえよ。お前は覚えて無いのか?」


俺がそう聞くとクレアは黙ってしまった。
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