小さな小さな俺様王子様
また、視界がグニャリと変わり違う景色になった。


目の前に有る物は、火や血…


「レオ様逃げて下さい!」


召使いらしき人が、黒い服を着た人と殺し合いをしている。


(酷い…)


その光景はあまりにも残酷で悲しい物だった。


「レオ。今からあなたの記憶を消すわ。貴方は王子なの。決して悪魔に殺されてはいけない。此処の事は忘れて地上で生きなさい。」


女の人は、そう言ってレオに手をかざした。


「王子は此処か?」


女の人が、レオから手を離した途端、黒服の人がニタリと笑って入ってきた。


「レオ!逃げるのよ!」


女の人はそう言って、レオを城から突き落とした。


「逃がすか~!」


悪魔達は、レオの後を追って城から飛び降りた。


そして、1人の悪魔がレオに光を当てた。


「ウワァァァァ!!」


レオの体は小さく小さくなってしまった。
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