小さな小さな俺様王子様
千年後のあなたへ
クレアと別れてから千年が経ち、俺は千年ぶりに地上に降りた。


もちろんクレアは、もういない。


クレア達が住んでいた家は崩れ、辺りは殆ど変わっていた。


でもその中で1つだけ見覚えのある物があった。


「桜の木……」


俺がそう言うと、桜の木は枝を揺らした。


「レオ、千年ぶりだね。大人になって。」


「桜の木も大きくなったな。」

千年前とは比べ物にならない高さだ。


「千年も経てば変わるさ。それより、クレアからのメッセージがあるよ。」


「クレアから?」


「ああ。私の根元を掘ってごらん?」
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