優しい雨
「この度は本当に申し訳ありません。
私共の看護が行き届いていなかったせいで、この様なことになってしまい・・・」

「いえ、皆さんがすぐに止めて下さったそうで、傷が浅くて良かったです。
今日は主人には会えますでしょうか?」

「ええ、今、個室に移って休んでいらっしゃいますが、先生、面会は大丈夫ですよね」

「ああ、大丈夫でしょう。
薬を投与してすぐに興奮も治まりましたし。ただ分かってらっしゃるとは思いますが、あまり色々なことを話されたり、責めたりといったようなことはしないようにお願いします」

「はい、わかりました」



私は高山さんに付き添ってもらい夫の個室に入れてもらった。





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