優しい雨
それから修一は全く違う人の様になってしまった。

どちらかというと自分からは外出しようとしない私を何かと外へ連れ出し、いろいろなことにチャレンジするよう勧めてくれた修一が、何に対しても興味を示さなくなってしまった。

私達は子供には恵まれなかったが、絶えず愛し合ってはいた。

それなのに修一は全く私に興味を失ってしまい、指一本として私に触れることは無くなってしまった。

それでも私は医者の楽観的な物言いにも影響され、修一はストレスから解放されればすぐに元に戻るものと思って疑わなかった。



三ヶ月の療養が必要との主治医の判断で、修一は病気休暇を取ることになった。










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