ほっとちょこれーと *【完】
「あ……やばっ」
ふと思い出す
「藍田先生に次の授業の準備、頼まれてたんだった」
図書室から本を何冊か持って来いという指令がでてた
「ちょっと行ってくるね」
「ついてこっか?」
「ううん。1人で大丈夫♪ありがと」
灯璃に断りを入れてあたしは教室をでた
「伊吹君って心結ちゃんのこと好きなんでしょ」
「笑ちい 知ってたの?」
「ずっと見てたから。伊吹君のこと……」
「でも心結は気づいてないし、颯斗君も言うつもりないと思う」
「わかんないじゃん そんなの」
「え?」
「何かのタイミングで突然、言っちゃうかもしれないじゃん」
「うーん…まぁね」
「心結ちゃんが羨ましい。いろんな人に好かれて」
「あたしも心結が好きだよ♪」
「あたしは………」
図書室に到着
頼まれてた本を探す
これと……
これとぉ………
ふと後ろから視線を感じる
「あ……」
「心結先輩 久しぶりです」
振り返るとそこに中田 瑞希ちゃんが立ってる
「授業の準備ですか?」
「うん」
『悪女やで』
勇心君の言葉を思い出す