ほっとちょこれーと *【完】

「颯斗やれば?」

「ちょ……心結までそんなこと言うのかよ」

「嫌なら代わって!!俺 王子様やりたい」



誉 黙って。

あなたには無理だよ。




「あれ…てゆーか灯璃いなくない?」



あたしはキョロキョロと辺りを見回した。


あんなに張り切ってたのにどうしたんだろ。




「笑ちゃん 灯璃知らない?」

「うん……見てない」

「そっかぁ」



鞄はあるから校内にはいると思うんだけど仕方ない、探しに行くか。




「ちょっと出てくるね」

「うん」


「あたしは裏方がいいから勝手に変な役ぶっこまないでよ!!」




颯斗と藍田先生に念押し

あたしは灯璃を探しに教室を出た。





「でも…もういいや」




踊場のあたりから灯璃の声




「それはタケのせいじゃない。結局 緋絽はあたしじゃだめだったんだもん」


「灯璃先輩………」



あれ勇心君もいる。




「だから 気にしないでよ。もぉ タケらしくないなぁ」


「………。」



もしかしてあの話?



「あ……心結先輩」



勇心君があたしに気づく。



「心結?」


やば、盗み聞きしてるのバレた。



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