ほっとちょこれーと *【完】
「先輩抱きしめていいですか?」
「へ?」
何言ってんの いきなり
「いいですか?」
「う…うん」
別に断る理由もなく頷く。
「今日は1日、先輩とイチャつきます」
翼君の手があたしの背中に回る。
ギュッ
「先輩 大好き」
「………。」
寝起きだったくせに調子いいんだから。
「……ってか1日ずっとこうしとくの?」
「うん」
どこ行くわけでもなく何するわけでもなく、1日こうしてるの~?!
あたし耐えられないかも……
チュッ
「……きゃっ」
ほっぺに不意打ちのキス
「もう…翼君っ!!」
「心結先輩 そろそろ呼び捨てしてくださいよ」
「え?」
「引退したんだし俺も敬語やめるし、いいでしょ?」
「………。」
別にいいんだけどそう簡単に変えらんないし、なんか恥ずかしいし…
「呼んでよ 先輩」
「……。」
うぅ急かされてる。
「……翼」
「あ 本当に呼んでくれた」
かぁっと顔が熱くなる。
「先輩 可愛い」
翼君……じゃなくて
翼の手があたしの髪の毛に触れる。
「ねぇ」
「何?」