ほっとちょこれーと *【完】


「もしもし」

『もしもーし』


「なぁ 今ひま?」


『うん…でもお前、彼女といるんでしょ?』

「いや 1人だよ」


相手は郁哉

なんとなく誰かの声が聞きたくて電話してみた。





『何 喧嘩でもしたの?』

「いや……なんか、うーん」



『なぁ 会って話さね?俺でよければ話聞いたげる』


「ありがと 郁哉」


-------------------------




「え~?!心結 なんでいるの!!」


化け物を見るみたいな目であたしを見る灯璃



「いたら悪いのかしら」


開き直ってみる。




「悪いよ!!結城君は?」


「…別に」


ぷいっとそっぽを向く。




「心結 反抗期だな」

「あ 颯斗」



「ちょっと来いよ」



颯斗があたしの手をぐいっと掴んだ。




「え?!」


そのままズカズカと教室を出る。



「颯斗~どこまで行くの?」

「いいからおいで」




連れて来られたのは図書館

ようやく手を離してくれた。



「顔やばいよ」

「へ?」



こんなとこまで来ていきなり何?

顔やばいって……




「本当単純だよな。顔に出まくってる」


「だから…何ってば」




< 150 / 300 >

この作品をシェア

pagetop