ほっとちょこれーと *【完】




「じゃあ…本当なんだ」



瑞希ちゃんの言ってたことは事実だった。

翼……本当にヤッてたんだね。


うぅ

受け止めようって決めたばっかなのにもう泣きそう。





「でも1回だけだよ。それだけは信じて、先輩」

「………。」



回数の問題じゃあないんすよ 結城さん

でもセフレって数重ねなきゃ言わないでしょ?……って解釈かな。





「だって……先輩を忘れたかったから」

「え?」

「『俺に似合う彼女』が見つかれば心結先輩のこと忘れられると思ったから……」

「……翼」




あたしのせい

あたしの軽はずみな行動のせいだ。


まさかこんな形で返ってくるなんて…




「キス、して?」

「えっ」

あたしの言葉に声が裏返る翼




「して」

「……。」

躊躇しながら顔を近づける翼、あたしは目を閉じた。




「先輩ーもう我慢できないっす。ここでしましょう」


「「はぁ?!」」


「お前ら部室で不純異性交友とはいい度胸だなぁ、んぁあ?この俺様を差し置いてまじでいい度胸だ」




ドアのところで仁王立ちしてる藍田先生

あたしたちはパッと身体を離す。





「ほら心結行くぞ」

「え……ちょっ」

「文化祭ひゃっふー♪」



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