ほっとちょこれーと *【完】

「……那岐ぃ~?」



恐る恐る声をかけてみる。



「みいちゃん」

「……。」

「やっと2人きりだね」

「死ね」



心配したあたしバカみたいじゃん。




「で、羽実ちゃんに何があったの?」

「俺さァなんか避けられてんだよ」

「え?」



那岐は壁にもたれかかって腕を組む。




「あからさまに避けられてんの」

「なんかしたんじゃないの?」

「してねーよ。ちゃんと今までどおりだし」



那岐は大きなため息をついた。



「それに最近やたら兄貴といんだよ」

「そうなの?」

「おう。放課はほとんど職員室」

「………。」



羽実ちゃん、どうしたんだろ。あんなに那岐のこと好きなのに…



「どうしよ みいちゃん」

「わかったから…迫ってこないで」



探り入れろってことでしょ?

わかったよ。



「じゃあ……協力する代わりに1つ教えてよ。唯姉と何があったの?」

「………。」

「那岐?」



黙ったし。





「元カノ」

「………。」

「元彼女」

「はぁ?!」



「まぁ、俺のことなんか1ミリも好きじゃなかったろーけど」




なんかすごい

さらにゴチャゴチャしてきた。

巻き込まれたくない…




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