ほっとちょこれーと *【完】
「えっ?!」
「職員室にいなくて…用事があるからずっと探してるんだけど」
「し…知らないよ」
必死に平静を装う。
あたしおかしくないよね?
「そっか じゃっ」
なんとか唯姉の背中を見送って小さくため息をつく。
最悪なことに次の授業は現代文
ほんと最悪………
「サボろう」
なんであたしがこそこそしなきゃいけないんだろ。
「心結先輩?」
「瑞希ちゃん」
「こんなことでどうしたんですか?もう授業始まっちゃいますよ」
「あぁ…次は授業受けないつもりなの」
「そうなんですか」
気にしないようにしようって思う。
わかってるんだけどやっぱり瑞希ちゃんの存在は気がかり
「先輩っ♪」
「え?」
「あたしもサボります。せっかくだし喫茶店でも行きません?」
「え……」
「行きましょうよ。あたし先輩といろいろ話したい」
キュン
瑞希ちゃんの100%悩殺スマイル
そんなの反則だ!!
「………行こっか」
「やった♪」
気晴らしにはちょうどいいや。
1人でいてモヤモヤするよりもずっとずっとましだよね?
あたしと瑞希ちゃんは学校の近くの喫茶店へと向かった。