ほっとちょこれーと *【完】


「お帰り。どこ行ってたの?」

「ん、喫茶店」

「1人で?」

「違うよ。瑞希ちゃんと」

「ふーん」



灯璃が腑に落ちない顔であたしを見る。




「中田 瑞希ってさ、結城君のこと好きなんでしょ?」

「うん」

「うんってあんた………
まぁなんもないならいーや」


「普通にいい子だよ?勇心君が大げさに言ってるだけで」

「……だといいんだけど。そういえば笑ちい、大丈夫かな?」




そういえば、学祭からずっと連絡がない。




「今から家よってみる?」

「ごめん。あたし無理だわ」

「え?」

「所用があーるの♪」

「………。」

「よろしくね。心結~」



1人でいいもん

1人でできるもん!!



「あ、待って俺も行く」

「颯斗君はやめときなよ」

「え…なんで?」




灯璃の言葉に首を傾げる。

笑ちゃん、颯斗がお見舞い来てくれたほうが嬉しいんじゃないかな?

好きなわけだし……





「早く行こう 颯斗。誉がいると面倒なことになるし」



あたし、協力するって言ったもん。



「おう」



頷く颯斗



「どうなっても知らないからなァ~」




颯斗と2人で教室をでようとすると灯璃が言った。


< 178 / 300 >

この作品をシェア

pagetop