ほっとちょこれーと *【完】
「お帰り。どこ行ってたの?」
「ん、喫茶店」
「1人で?」
「違うよ。瑞希ちゃんと」
「ふーん」
灯璃が腑に落ちない顔であたしを見る。
「中田 瑞希ってさ、結城君のこと好きなんでしょ?」
「うん」
「うんってあんた………
まぁなんもないならいーや」
「普通にいい子だよ?勇心君が大げさに言ってるだけで」
「……だといいんだけど。そういえば笑ちい、大丈夫かな?」
そういえば、学祭からずっと連絡がない。
「今から家よってみる?」
「ごめん。あたし無理だわ」
「え?」
「所用があーるの♪」
「………。」
「よろしくね。心結~」
1人でいいもん
1人でできるもん!!
「あ、待って俺も行く」
「颯斗君はやめときなよ」
「え…なんで?」
灯璃の言葉に首を傾げる。
笑ちゃん、颯斗がお見舞い来てくれたほうが嬉しいんじゃないかな?
好きなわけだし……
「早く行こう 颯斗。誉がいると面倒なことになるし」
あたし、協力するって言ったもん。
「おう」
頷く颯斗
「どうなっても知らないからなァ~」
颯斗と2人で教室をでようとすると灯璃が言った。