ほっとちょこれーと *【完】
「そーいや心結先輩。聞いて聞いてっ」
「ん、何?」
ちょいちょいって手招きする勇心君
「付き合うことになってん」
「誰が?」
「俺と灯璃先輩」
「……。」
いやいや、そんな笑顔で言われても…ん?
付き合う?
「え…もっかい言って?」
「だぁから、付き合うことになったんやって。俺と灯璃先輩♪」
「え、何にも聞いてないんだけど」
本当に?
「い…いつから?」
「昨日♪灯璃先輩に呼び出されてん。俺、幸せすぎて泣いたもん」
所用って……
これだったんだね。
一言くらい言ってくれたっていいのに。
「よかったね」
「おう」
はしゃぐ勇心君を見て本当にそう思った。
灯璃と直線話したわけじゃないからわかんないけど
緋絽のことは踏ん切りついたのかな?
それとも緋絽を忘れるため?
どっちにせよ、前に進んだのは事実
「なんだよタケ。お前抜け駆けじゃねーか!!」
「いいな~彼女ありのクリスマス」
「えーやろ♪」
そっか
まだまだ秋だと思ってたけど、もうあと2週間弱で冬休みだもんね。
クリスマスか…
翼へのプレゼント考えなくちゃな。