ほっとちょこれーと *【完】
cruel
「「2人付き合ってんの?!」」
誉と灯璃の声がシンクロする。
声でかいって……
颯斗と笑ちゃんが顔を見合わせて笑う。
次の日
さっそく一緒に登校してきた2人
「どういうこと~?ねぇ 何があったの!!」
納得いかないとでも言いたげな灯璃
「………。」
言葉を失ってる誉
「おめでとうっ」
初知りを装うあたし
こうやって2人で並んでる姿を見てると、本当にお似合いだと思う。
「………やべぇ。テストに全く集中できない」
世界史のテストが終わってすぐ頭を抱える誉
「……あたしも」
「なァんで桐谷もなんだよ」
「ですよねっ」
苦笑いをうかべる。
「まじ俺にはもう勉強しかねーわ」
「頑張ろうね」
「おう」
がっと肩を組む。
「笑 どうだった?」
「うん、なんとか」
「また一緒のクラスだといいよなぁ」
「うんっ♪」
少し離れたところで笑ちゃんと颯斗の声が聞こえる。
『笑』
名前で……呼んでるんだ。
いつか誰かに言われたことがある。
『颯斗君って心結ちゃんのことだけ名前で呼ぶよね』
今までは気にしたこともなかった。