ほっとちょこれーと *【完】

『おはよ 先輩 外 出れる?』


「ん………?」




寝ぼけたまんまメールを見る。

外 出れる?……ってまだ6時だし




「……まさか」

ムクッと立ち上がってカーテンを開く。




「せーんぱい はよ」

「………。」



そのまさかだし…
超手振ってるし!!



「メリクリー♪」

「翼、10分くらい待ってて!!」



服、昨日のうちに決めといてよかったぁ

バタバタと準備を始める。

どこ行くのか知らないけど早すぎっ




「姉ちゃんうるさい」

「祐稀っ 玄関に翼いるから相手してきて」

「え、まじ?やった♪」




祐稀はぴょんっと飛び跳ねて階段を駆け下りて言った。

仲良し~



「もう……」




髪とか巻きたかったし、化粧だってしたかった。

せっかくのクリスマスだもん。




あたしのキャラじゃないけど…ちょっとでも可愛いって思って欲しい。


でも時間ないから仕方ない。


最小限の準備だけをして家を出る。






「姉ちゃん早いよ~ まだ翼と話したい!!」

「ごめんな祐稀。また遊びにくるから」

「絶対だよ!!」

「おう」




仲良し~




「そうだ姉ちゃん」

「ん?」

「俺、今日帰んないからね」

「え?」


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