ほっとちょこれーと *【完】
今 世界史の授業中
毎日恒例
おじいちゃん先生の授業。
あたしたちは3年生で、もうテストないから
ぶっちゃけ聞く意味ないし暇。
遠くの席の灯璃とメールをしながら時間をつぶす。
『なんか結城君 サボリらしいよ☆』
勇心君 情報らしい
『そうなんだぁ』
知らなかったや……
『なんかア 唯菜ちゃんと一緒みたい!!!』
え
………唯姉?
『どういうこと?』
『理科の実験の準備とかいって呼び出されたのに、次の時間ほかの授業だったらしーよん』
………よんってなんだ。
『なんかイヤだな』
唯姉の様子
なんかおかしかったから
『ふぁんふぁんふぁん不安?』
「………。」
八嶋さん うざい
『翼のこと信じてるもん!!』
いつになく強気なあたし
『へたれだけどネ』
例えば
唯姉が翼のこと好きになっちゃったとする。
それでも大丈夫
翼は絶対にあたしのことを裏切ったりしない。
「………と思う」
ガタンと席を立つ。
「先生ートイレ行ってきます」
信じてないわけじゃないんだよ?
でも、なんだかんだで不安なあたし。