ほっとちょこれーと *【完】
「心結と順調?」
「まぁ、それなりに」
……それなりに
「あっ よかったらこれ飲んで」
「あざーっす」
ふたの開いた缶ジュースを渡される。
飲みかけ?
まぁいっか
「なんかあった顔してるぅ~♪あたしなら話聞くけど。ん?」
「いや別に…ただ俺がヘタレなだけっすよ」
あーあーあー
「ヘタレ……ねぇ」
思い出したくないんだってば
オレンジジュースを一気に流し込む
なんかいつもより苦く感じた。
「あたしね、ぽち君」
「……はい」
「あなたのこと好きよ?」
ドキッ
真っ直ぐ俺を見る唯菜さん。
「………へ?」
「好き好き。愛してる♪」
ニコニコしながら俺に近づいてくる。
なんか
クラクラする。
「飲んだよね?」
「………。」
「飲んじゃったよね?」
飲みましたけど
「あ・た・し 生物の先生であり化学の先生なんだよね♪」
「………。」
「薬学も専攻してたりして」
あ……
なんかヤバい状況
唯菜さんの腕が俺の背中に回る。
「お姉さんが相手してあげるよ」
やべぇって
身体 動かない。