ほっとちょこれーと *【完】
あたしだって間違ってたんだもん……
ねぇ
ちゃんとここからやり直そう?
最初の1ページからやり直そうよ。
「先輩」
翼が言う。
「好きです」
あたしの前に立っている。
「ごめんね…」
高校の卒業式
マネージャーだったあたしに2個下のサッカー部員から告白
「あたしお子ちゃまに興味ないから」
同じセリフ
翼は目を丸くした。
あたしはそんな彼に笑いかけるの。
あの時の翼は
ちびだったし他の子より童顔だったし
サッカーだって下手くそだったのに
こんなにかっこよくなってるんだもん。
ズルイよ………
最初はね
昔振った仕返しにあたしのことからかってるのかと思った。
でも違くて
あたしのことずっと一途に好きでいてくれたの。
ぶっちゃけ
うっとうしかったし、しつこい!!って何度も思ってた。
なのに……
いまはあたしのほうが好きなんじゃない?って不安になるくらい
こんなに大好きなの。
責任とってよね……
熱しにくく冷めやすいあたしをこんなに夢中にさせてるんだから
ちゃんと最後まで責任とりなさいよねっ!!