ほっとちょこれーと *【完】
ヘタレ……?
「それどころか恥ずかしがっちゃってここでしゃべるのすらイヤがってます」
桐谷先輩は続ける。
「だけどサッカー部に入って後悔させません」
みんな黙って先輩の声に聞き入っていた。
「絶対に全国大会に行きます。あなたたちの青春時代はあたしが保証する」
「………。」
「ぜひサッカー部に入ってください」
最後にニッコリ笑顔で言った。
なんか
すっげぇ面白い人だと思った。
「俺 サッカー部に入ろうかな……」
「え?翼 サッカーなんてしたことねぇじゃん」
「いいんだよ」
こうして俺はサッカー部に入ることになったんだ。
案の定
サッカーなんてやったことなくて
自分のタッパのことで悩んでサッカーやめたくなったのは言うまでもない。
がむしゃらに練習していた1年目の夏
早くも自分の限界に気づき始めた俺
「やめようかな……サッカー」
「野球部の部員足りないから来いよ」
「……うん」
出来ないことを無理にやるのはやっぱり辛い
身長低いのは仕方ないことだし……
俺は退部届けを書いた。
提出先
キャプテンかマネ