ほっとちょこれーと *【完】
「心結は男転がすの上手いよな」
「………。」
何を言い出すんだコイツ
「早くポチと付き合っちまえよ」
「藍田先生 余計なお世話でーす」
ポチ…って翼君のことでしょ?
子犬男子
てか
あんたに言われる筋合いないっつーの!!
「まぁ俺がいいならいつでもWelcomeだぜい★」
「ナルシ教師」
「自分に自信があるって言ってくれ」
めんどくさっ
「てか用事ってなんですか?」
呼び出されてわざわざ来たのに
藍田先生の俺様論は聞きたくないし。
「あ~ 忘れてた」
先生は机の引き出しをガサガサあさりはじめた。
「いろいろ調べた。お節介な俺」
差し出された新聞の切り抜き
「……?」
そこには笑顔の翼君が写っていた。
「あいつなァ、相当有名な選手だったらしいんだよ。代表選抜されたりするくらい」
「え?!」
下手とか言ったあたしバカみたい。
「いろぉんな高校からスカウトあったらしいぞ」
「そうなんだ…」
「でもここを選んだ。サッカーだって有名じゃねーのになァ」
何がいいたいの?
「つまりよ~サッカーで上を目指すより大切なことがあるんだろぉな」