ほっとちょこれーと *【完】
「じゃあ失礼します」
心結先輩を背負う。
あれ
思ってたよりもずっと軽いな。
「変なことすんなよ」
「しませんよ」
長谷川先輩に言う。
しないよ…
さすがに寝てる人襲ったりしませんとも。
「んー」
「あっ起きちゃいました?」
しばらく歩くとごそごそ動く先輩
「ん 誰?」
「あぁ 翼です」
「よーく君かぁ。なんでいるの~?」
「先輩を家まで送るためです」
「へぇー」
ぎゅうって強く俺にしがみついた。
やば可愛い…
「翼君のにおい 好きよ」
「………。」
「好きだよー」
先輩、それ反則だよ。
我慢だ…
我慢だ 俺!
駅につくさすがに人目もあるし先輩を下ろす。
「ん」
心結先輩が俺に手を差し出す。
繋げって?あの心結先輩が?
ちょっと躊躇して手をとる。
「え………」
ぐっと握った手を引かれて
先輩の顔が近くなる。
「………。」
「………。」
突然のキス
長いキス
しかも公衆の面前で?!
「へへっ♪」
なんて可愛く笑う。
フリーズ
俺の目の前にいるの一体 誰だ?
こんなの心結先輩じゃねーだろ!