幸せ物語 KANON
「俺もそうだよ」
隆司は少し笑って
そう答えた。
「だけど社長が…」
「だったらあたしが
説得する!」
「花音…」
呆れていいよ。
嫌っていいよ。
もうないチャンスを逃がすより,
嫌われてでもそのチャンスに
賭けることを選んだの。
…ガチャ
事務所の扉の先にいたのは
慶介さんと哲也さん。
あの話しをしていた
2人だった。
「え,リュージに…あっ
ユキちゃん!?」
「もしかして…社長
のとこに?! やめなよ,
ふたりともっ」