キミが好き。
亜梨子は少し考えてから
「いま言った」
…いまって…
「言うの遅いだろ…」
「過ぎたことは悔いたって仕方ないでしょ!」
って亜梨子は堂々としてて全く落ち込んでない
「キッパリし過ぎじゃねぇ?
俺は平気じゃないんだけど」
亜梨子の腕をキツく掴むと
「あっそう、
私行きたい場所があるんだけど
少し遠いからタクシーで行くことにしたから」
って完全に俺の話を無視して
駅を出てタクシーを拾った
「どこ行くの?」
「だから!
秘密だって言ってるでしょ
黙って乗って!」
俺をタクシーに押し込み
「ここに向かって」
何やら目的地が書いてある紙を運転手に渡した