だいすき

なんで?


なんでなの?????


秋穂はあたしより敦也の心配をするの???


もういやだよ……


「あたしは、秋穂の事が好きなのッ!!!」


あたしは走りながら叫んだ。


少しでも気持ちを落ち着かせたくて…


でも、それが間違いだった。


「それ本当???真美……」


気づいたら、あたしの家の前に敦也がいた。


「なんでいるの…」


あぁ、そっか。迎えに来るんだった……


どうしよう……


ガシッ!!!


敦也はあたしの肩を思い切り掴んだ。


「ってか、なんで家にいねぇの???今までどこ行ってたんだよ。『秋穂の事が好き』って、どーいう事だよ!!!」

「敦也、落ち着いて…」

「落ち着ける訳ねぇだろ!!!!!!!…もしかして、今まで秋穂の家に居たのか??」


敦也が怖い。


いつもの面白い敦也じゃない…


こんな敦也、好きじゃない!!!!!!


「敦也ッ!!!!」


あたしは敦也の手を振り払った。


「なんだよ……お前、俺を裏切んのかよ。」

「そーじゃ…ないの…」

「じゃ、何があるんだよ?!……俺は、真美の事が好きだ。秋穂よりも好きだ。秋穂が真美をとろうとしてるなら、俺は秋穂を潰す。」


敦也…??


潰すって…どーいう事???


「秋穂を潰す…???」

「あぁ。徹底的にな。」


この時敦也が一瞬、笑ったように見えた。
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