フレテ
前橋は何もいわずにマンションの階段をのぼろうとしていた
「ま、前橋!!」
「…なに?」
これで別れたらダメな気がした
本当に最後になってしまうような気がしたから
「な…なんか…無神経でごめん」
「…別にいいけど」
「今度から気をつけるんで…また帰りたいです」
「…じきにちゃんと話すし…気つかわないで…そうですね」
そうゆうと前橋はまた階段をのぼろうとする
「…バイバイッまた…明日ッ!!」
俺は反射的に大声で叫んでいた
前橋は一瞬驚いた顔をして
多分、隣人に迷惑になるという意味で
口元に人差し指をたてて
「また明日」と手を振った
やばいな、俺
かなり乙女モードじゃん…