車の中から見える景色が全てモノクロに見えた。

本当に?あずちゃんは本当にいなくなってしまったの・・・・?

何も見たくない。何も聞きたくない。

お願いだから何かの間違いだと言ってよ・・・・・。

目の前に映ったのは目を閉じて優しい顔をしたあずちゃんだった。

「嘘・・・でしょ・・・・?」

目線を上げるとにっこりと笑ったあずちゃんの写真・・・・いや、遺影が飾られていた。

「嘘・・・じゃないんだ・・・・。」

もうこの世にはあずちゃんはいない。

もう話してくれない。

もう笑ってくれない。

もう「美和」って呼んでくれない・・・・。

「やだよ・・・・!あずちゃん・・・・!もう1回「美和」って呼んでよ・・・・!笑ってよ!」

私は泣き叫んだ。それからいろいろな人が来て何時間か過ぎた。
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