「美和。今日はここに泊まりなさい。もう寝なさいね。おやすみ。」

「おやすみなさい・・・・。」

ふと鏡を見た。目、腫れてる・・・。

「う・・・・梓さん・・・・」

・・・・?泣き声・・・?

そのまままっすぐ歩いた。

そこにいたのは綺麗な顔立ちの子だった。簡単に言うと美少年。

モノクロの世界が美少年の所だけ鮮やかに見えた。

綺麗な目。見るからにサラサラの髪。とにかく顔立ちが良かった。その上スタイルもいい。モデルみたい・・・・。

ずっと涙を流していた。・・・・梓さんって言ってたから知り合いなんだろうけど。
目からこぼれる涙は純粋でまっすぐな気がした。

「あの・・・」

気づかないうちに話しかけていた。

「はい・・・・?」

ゆっくりとこっちを向く。・・・・本当に綺麗。

「大丈夫ですか?」

「はい・・・。」

「よかったら、どうぞ。」

そういってハンカチを渡した。

「でも・・・」

「返さなくていいですから。では。」

そう言って私は行った。・・・・また会えるかな。
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