異世界の花嫁
あまりに核心を付いた質問をさも当たり前に聞いてきた。
シェイナ自身もなぜここにいるのかわからないし、ここがどこなのかも知らないのだ。
「えっと・・・その前にここはどこですか?」
「ここはセルティア国だが」
「セルティア国?それってどこですか?」
「どこと言われても・・ヨーロッパの中の1国だが」
「ヨーロッパ?それってなんですか?」
「・・・お前頭は大丈夫か?」
「し、失礼なっ!頭はいたって大丈夫です!!本当に知らないんですもん」
「ヨーロッパを知らないって・・・お前どこの森の奥に住んでたんだ?」
「なっ!私はきちんと町で暮らしてましたよ!ロングバルド城下町で!!」
「ロングバルド?どこの国だそれ?」
「えっ・・。ロングバルド王国を知らないんですか?」
「ああ。聞いたこともない。ヒューズ お前は知ってるか?」
「・・・いや。悪いけど聞いたことは一度もないな」
「嘘!ロングバルド王国は大国ですよ!それを知らないだなんて・・・」
「ヒューズ。今すぐ世界地図を持って来い。それとカウリも呼んで来い」
「ああ。わかった」