異世界の花嫁
「事情はわかった。今のとこ我が国にはお前を元の世界に還す手段は無い。とにかく色々と調べてはみる。さっきまで倒れてたんだ。今日はゆっくりと寝てろ。カウリ行くぞ」
「はい。シェイナさん。ごゆっくり」
「あ、ありがとうございます」
「ティアスは忙しそうだな」
「あの・・・」
「ん?」
「ヒューズさんはなんでティアス殿下を呼び捨てで呼んでるんですか?」
「俺とティアスは小さい頃からの幼なじみだからだよ。年も近いから小さい時からずっと2人で悪巧みとかやったりしてたから、今更気をつかうのもなんだからって理由かな。ティアスも俺に敬語使われるのは好きじゃないみたいだし。ならこのままでいいかって事になって。まぁ公の場とかではさすがにいつもみたいには言えないけどなっ」
「そうなんですか・・・」
「でもなんでそんなこと聞くの?」
「なんでって言われましても・・・ただ、ティアス殿下ってなんか怖そうというか冷たそうな人だったから呼び捨てで大丈夫なのかな?と思いまして・・」
「ぷっ、あはははは!ティアスが冷たそうか!ははっ。シェイナ嬢 最高!!めっちゃおもしろいわ」
「そんなおかしなこと言いました・・・?」
「ティアスが冷たいとか、ははっ、確かにその通りなんだけどなっ。シェイナ嬢もティアスと接してるうちにわかるよ。あいつがどうゆう男か。あいつは顔だけじゃなくいい男だよ」
「そうなんですか?」
「ああ。そのうちわかるよ。じゃあ俺も仕事に戻るからなんか俺に話したいことあったらいつでもどうぞ。ティアスのことやこの城については詳しいから。じゃあなっ」
手を振りながらバタンと大きな音とともに部屋から出ていった。