異世界の花嫁


2人とも言葉を発さず中庭にはいい風だけがはいってくる。


静寂に耐えられずシェイナがゆっくりと口を開いた。


「あ・の・・」


「なんだ?」


「あの・・なんで中庭にいるんですか?」


「・・俺が中庭にいると不都合でも?」


「えっ!いや!そんなことは・・・・」


「ふっ。・・悪かった」


「えっ・・」


「お前が俺のことを嫌いだってことは気づいてるさ。悪かったな。嫌な男と2人っきりになんかなっちまって」


「そんな嫌いだなんて!!」


「違うのか?」


「・・嫌いではないです。ただ苦手なだけで・・・・・」


「ぷっ。あはははははは」


「なっ!なんでそんなに笑ってるんですか!!」


「だってお前、普通そんなこと言うか?本人にむかって。しかもこの国の王子にむかって」


「あっ!・・だ、だって」


「あははははは。お前は面白いな」



はじめてあった時の怖い印象とは異なり目の前で大きな声でわらっているティアスも見てシェイナの中でのティアスのイメージがかなり変わってしまった。












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